笑って世界は丸くなる男ってさ、色んなこと思いつくんだよな。
目の前に木が立っていたら、直ぐ登ってみたりとか。
本で見た生き物をみつけた時、追いかけて行ったりとか。
誰も知らない秘密の場所を見つけて、秘密基地を作って。
大人が知らない、自分だけの宝物を探しに小さな冒険をする。
そんなワクワクする思い、子供の時は誰だってするんじゃないかな。
あの人はきっと、そんな思いも覚えていないんだろうな。
楽しいことも、幸せだったことも、辛いことも、悲しいことも、きっと覚えてない。
だからなのかな?表情がいつも変わらないのって。
あのクラウドやスコールだって表情変わるのになー。(あ、クラウドはなんかいつも沈んでるっす)
心配になっちゃって、やってみた。
「ライト!に~☆」
思いっきりの笑顔を目の前で見せてみた。
けど、返ってきた言葉は。
「それは何だ?ティーダ・・・」
相変わらずの無表情。
「何だって、ウォーリアもたまには笑ってみるっす!心が晴れるっすよ~。ほら、に~!」
「笑うのは得意ではないのでな・・・」
そう言って、行っちゃおうとする。
心配。
「ライト、もしかして笑うってこと忘れてる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「あっ!えっ!?ず、図星っっ!!?」
「忘れたわけではないと思う。ただ、笑えるような状況ではないからな」
「あ、ああー。そ、そうっすけど。でも、こういう時こそ笑ってみたりしないと疲れちゃうっすよっ!」
「ああ。君より大分戦っているからな。疲れも溜まる」
「!?ごっ、ごめんっすっっ!!!」
思わぬ展開。謝るしかない。
「気にするな」
ポフポフと、頭を撫でられた。
あ・・・なんだか温かい。
「君のような人間が居てくれれば、場も和むというものだ」
・・・あれ?笑ってる?
「ライト、笑ってる・・・」
「忘れたわけではない、笑おうと思えば、笑える」
「へへっ。ライトが笑ってくれて、俺すっごく嬉しいっすよ!」
よかった。
安心した。
きっと、全部覚えているよ。
いつか思い出せるよ。
な、ライト。
「・・・あいつら・・・あんなに仲良かったか・・・?」
一部始終見てたスコール。
「妬くな。ティーダは誰にでもああだ」
クラウドがポンッと背中を叩いてやったのだった。
□■□■□
なんでだか、突発的に・・・。
ウォーリアがティーダをからかう感じ。
ティーダは良い子だから。
スコさんもナデナデしてもらえるようがんばってくらさい。
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